【会計事務所のM&A 成功と失敗の分かれ道】
皆様、こんにちは!
船井総研あがたFASの山中です。
以前からメルマガでもご案内をさせて頂いている通り、税理士・会計事務所のM&Aのご相談は増加してきています。
事務所規模の大小を問わず、一つの成長戦略の手段として捉えられているだけではなく、事業承継課題や税理士法人の維持、年齢や健康上の理由から多くご相談をいただいている状況です。
しかし、M&Aを進める事務所全てが譲渡(売り)側、譲受(買い)側双方にとって良いものにモノばかりではなく、どちらかにとって想定とは異なる結果となる事例もあります。
今回は税理士・会計事務所のM&Aにおいて成功と失敗を分けるものは何か?をお伝えさせていただきます。
目次
税理士・会計事務所において取られているM&A手法
税理士・会計事務所のM&Aにおいて特に難しいのは、M&A後、本格的に事務所を統合し、業務体制や会計ソフトなど、オペレーションの統一をしていく形を実現するところにあります。
そのため、会計事務所業界で進んでいるM&Aの多くは、会計ソフトや業務体制の細かい部分はこれまでの進め方を踏襲し、経営上の不安や課題(税理士資格者数の確保や採用など)の解決を譲受(買い)側と共同して解決していく、「業務提携」の形でのM&Aが主流となっているように思います。
特に、会計事務所のM&Aにとって避けたいのは従業員の離職です。
収益性の差は事務所によってあるものの、一定の利益を上げられている事務所が多い中、従業員が離職してしまうとサービスの維持が困難となり、現状の売上・収益を維持することが難しくなってしまいます。
そういった背景もあり、M&A後に早期離職に繋がるような取り組みは避けられているものと思われます。
ただ、M&Aによる効果を最大化させるためには、本当は業務体制や会計ソフト、システムを統一化し、譲受側の事務所が取り組んでいる業務効率化の仕組みやAI/DXによる業務改善の取り組みを同じレベルで活用し、生産性を上げていくことに一つのメリットがあるように思います。
このような理想的なM&Aを進められている事例はそう多くなく、会計事務所M&Aの難しさを感じますが、いわゆる「業務提携」型の会計事務所M&Aから「経営統合」型に移行してM&Aに成功されている事例があります。
それが、今回ご紹介させていただくセミナーゲストの税理士法人Bricks&UKの事例です。
M&A後、承継した事務所の規模が5名→30名に6倍成長
税理士法人Bricks&UKが東京・品川で実施した会計事務所のM&A事例をご紹介します。
創業40年以上の老舗事務所であった、税理士法人ゴーイングとその関連会社であるナセル株式会社の2社を2019年にM&Aによりグループを共にすることになりました。
当初はオフィスは別、業務管理体制も別、経営のサポートは一緒に行っていくものの、フォロー側に回りつつグループとしての動きを取りました。
そこから2年間の伴走期間を経て、オフィスを統合し業務管理体制をBricks&UK流の方式に移行し、現在はお互いの役割分担はあるものの基本的に同一拠点で運営されています。
当初5名程度の組織であったナセル株式会社も今では30名の組織となり、M&Aをきっかけにして大きく成長を遂げることができています。
税理士法人は事業譲渡をしたため法人としては解散をしていますが、ナセル株式会社は当時と同じ代表が今もグループ内で責任者としてご活躍されており、マネジメントの体制も維持しながらここまで成長してきています。
同時期となる2020年には沖縄の事務所もM&Aによりグループに加えており、そちらにおいてもBricks&UKとの経営統合を早期から進め、業務体制を早期に同一とし、勤務体系も選択制ながら本社と一緒に進めるということをしていました。
こちらの事務所も統合前20名→50名と大きく成長することができ、Bricks&UK本体の成長スピードに合わせて成長をすることができています。
税理士・会計事務所のM&Aの中では難しい「経営統合型」のM&Aを成功させるうえでどのような戦略、方法論で進めているのか?
どういったポイントで進められているのか?を税理士法人Bricks&UK 代表 梶浦潮先生より直接お話をお伺いする機会をご用意しました。
経営統合型M&Aで事務所の成長スピードを上げる方法
Bricks&UKのM&A事例大公開!
経営統合型M&AでM&A後の事務所の成長を実現している税理士法人Bricks&UKのM&A戦略と統合戦略の方法について、代表梶浦潮先生自らお話をいただきます。
8月限定の無料WEB配信となりますので、ぜひご視聴ください!
■日時
2025年8月30日(土)10:00~12:00
■参加費用
無料
■講座内容
税理士法人Bricks&UKのM&A事例公開!
業務提携型のゆるやかなM&Aからオフィス統合、業務体制の統一、企業文化の統合と経営統合に進んだ事務所統合の方法と統合後も成長を加速させた経営統合型M&Aの成功事例をご紹介。
会計事務所が経営統合型M&Aで成功するための大事なポイント、Bricks&UKが企業文化を醸成するうえで大事にしているポイントをお伝えします。
