withコロナ時代に会計事務所が対応すべき集客導線のマルチチャネル化
こんにちは。船井総研会計労務グループです。
いつもご愛読いただき誠にありがとうございます。
目次
■ 会計事務所における顧客獲得競争の現状
突然ですが、ここ20年で税理士登録者数がどれほど増加しているかご存じでしょうか?約20%、具体的な数字で表すと、65,144人から79,404人に増加しております。
会計事務所にとって顧問先を獲得していくことが売上を確保する上で重要となりますが、税理士を必要としている企業数は大きく増加しているわけではありません。
その結果、顧問獲得競争は激化し、新規顧客をうまく獲得できている事務所とそうでない事務所によって、好不調が大きく分かれているのが現状です。
さらに、会計事務所の先生は営業に苦手意識を持っており、どのように顧客獲得に向けた取り組みを行うべきか、悩んでいる先生も多いとお見受けします。
■ 従来の新規顧客獲得手法
「今後、新規顧客を獲得していきたい・・・」とお考えの皆様が最初に思い浮かぶ方法は”紹介を増やす”ことだと思います。
顧客にとっても、事業を安定化させるため、少しでも信頼できる税理士先生に依頼したいという思いから紹介をお願いするケースが多くあります。
その他紹介以外の顧客獲得方法として、Webが挙げられます。
事務所サイトへサービス内容を記載し、ユーザーが事務所サイトを閲覧した際にニーズがある場合、お問い合わせに繋がっているという事務所も多いのではないでしょうか。
上記手法で顧客を確保できている場合でも、税理士の数が80,000人に達する状況下において、「ただ紹介されるのを待っているだけ」「ただ事務所サイトが見られるのを待っているだけ」では、顧客が増え続ける保証はありません。
では今後、会計事務所はどのように新規顧客を獲得していくのがよいのでしょうか。
本日は、会計事務所特化の集客最大化によって業績を上げてきた我々だからこそお伝えできる、”今後、会計事務所が対応すべき集客導線のマルチチャネル化”について解説させていただきます。
■今後、会計事務所が実践すべきマルチチャネル化とは
マルチチャネル化とは、さまざまな集客媒体や商品の販売経路を用意し、顧客との接点を増やすことを指します。
複数のチャネルを用意することで、顧客との接点が増え認知度の向上や営業機会の増加が見込めるものです。
■ マーケティングの全体像
マーケティングの全体像が以下の図です。
新規顧客開拓に向けて黄色枠部分の導線を複数用意する、つまりマルチチャネル化をすることがポイントであるとお伝えいたしました。
マーケティングのゴールを問い合わせとした際、まずは、受け皿であるターゲットのニーズを反映した専門サイトを閲覧頂く必要があります。そのサイトへの誘導導線であるチャネルを広げることが顧客との接点を増やし、結果的に新規顧客開拓に繋がるのです。
ここでは、各チャネルの概要について簡単にお伝えいたします。
PPC & SEOとは
PPCとSEOはどちらも検索結果画面に表示されるものです。
PPCとはリスティング広告といい、検索エンジンの広告枠に表示され、クリックされるごとに広告費が発生する仕組みとなっております。
SEOとは自然検索といい、検索エンジンで広告枠を除いた検索結果のことで、費用は発生いたしません。
PPCとSEOの集客数最大化に向けた運用を行うことによって、専門サイトへ訪問するユーザー数をしっかりと確保することが可能となります。
実際にPPC&SEOの対策をしっかりと行われている名古屋の会計事務所様においては、「主に専門サイト経由で年間新規受注を6,000万円達成」という驚くべき成果がでております。
しかし、約20年前に税理士会の綱紀規定が変更され、広告が自由化されたことによって会計事務所のWebマーケティングは厳しい競争環境に置かれております。さらに現在も広告出稿企業は増加しており、顧客獲得競争を勝ち抜くことは広告運用に取り組む場合はノウハウが必要です。
SNSとは
TwitterやFacebook,Instagramでの情報発信活動を通して顧客との接点を持つ手段としてご活用いただければと思います。
また、経営者をターゲットとしている場合、顧客である経営者様に専門サイトをシェアいただき、拡散することによってユーザーを一気に取り込むことができるという点でおすすめです。
GMBとは
Googleマイビジネスといい、自社情報をGoogle検索やマップに表示させるツールです。
PPC、SEOと同様、対策ができれば検索結果の上部に表示させることができるため、ユーザーの目に留まりやすくなります。無料でできる手法となりますので、是非お取り組みください。
オンラインセミナーとは
従来の会場で行うオフラインのセミナーと異なり、オンライン上で動画と音声を配信するセミナーで、来所できない顧客に対して接点を持つことができるようになるという点でおすすめです。
さらに、オンラインセミナーは企画と前準備さえできてしまえば、比較的簡単に開催できます。やり方を覚えることで継続的に、大きな成果の見込める集客手法となりますので、難しそう・・・と思わず、優先して行ってください。
DM/ハガキとは
現在、主にWebで集客を行うことが多いですが、地域によってはインターネットで検索される文化が浸透していないためにWeb広告における新規顧客開拓が難しいことや、新型コロナウイルスの影響下において、広告のみの集客だけでは問い合わせに繋がりくい、ということがあります。そのため、郵便やメール便などを利用してターゲットに対してサービス内容を送付する手法を行うことが多々あります。
DMへはサービス内容を記載するだけでなく、専門サイトへ誘導できるQRコードを挿入することによって、受け皿へ誘導する導線を確保することが可能となりますので地域柄Webでの集客が難しいという方におすすめの手法となっております。
以上が、各顧客獲得手法の概要と実践に際するポイントでした。
すぐに取り組むことができる方法もございますので、まずは実践いただければと思います。
■ 最後に
今後も会計事務所の競合環境は厳しくなり、さらに新型コロナウイルスの影響はまだまだ多方面にわたるでしょう。
上記でご紹介したすべてのチャネルを組み合わせて新規顧客の開拓を行うことができている事務所様はそう多くありません。
しかし、展開されるチャネルの種類が豊富であるほど顧客との接点は増えるため、マーケティングとしては効果的な戦略と考えております。
この様な状況下だからこそ、是非、集客導線のマルチチャネル化をご検討いただき、他事務所との差別化を図って頂ければと思います。