士業事務所が「コンサルティング」に踏み込めない理由とは

皆様こんにちは。昨今、士業事務所(特に税理士事務所)で「提案できない事務所は競争力が弱まっていく」や「コンサルティングを出来るようになるべき」というお話しは目にするかと思います。そこで今回は、なぜ「コンサルティング」に踏み込めないのか、についてお伝えさせていただきます。
先日、2月3日に弊社主催の「公的制度支援研究会」にて行政書士法人GOAL代表である石下様にご登壇いただきました。
石下様より、士業事務所が「コンサルティング」に踏み込めない理由と、対策についてお話しいただきました。

そこで今回は、石下様のお話を踏まえた上で
士業事務所が「コンサルティング」に踏み込めない理由と対策
をお伝えさせていただきます。

目次
1.士業事務所が「コンサルティング」に踏み込めない理由とは
2.公的制度支援業務の活用方法

士業事務所が「コンサルティング」に踏み込めない理由とは

まず、士業事務所がコンサルティングに踏み込めない理由とは何でしょうか?
それはズバリ「規模の不経済」です。
この規模の不経済とは、規模を拡大させればさせるほど、コストアップしやすいという意味です。
士業事務所の多くの方々が規模の不経済を感じていらっしゃるかと思います。
何故なら、
①在庫が出来ない
②流通できない
③一定の専門性を必要とする
④労働集約的である
といった士業業務の特徴があるためです。

そこで最初に、より生産性の高い(=時間単価の高い)業務へとシフトする必要があります。
生産性の高い業務とは、どんな方でも取り組みやすい、
つまり標準化しやすい業務であります。そのなかでも今回は公的制度支援業務を軸に考えてまいります。

なぜ、公的制度支援業務かというと、時間単価が高く、コンサルティング要素が強いため、
コンサルティングに踏み込む上で重要なポイントとなるためです。

公的制度支援業務の活用方法

では次に、理想的な公的制度支援業務の活用方法についてお伝えさせていただきます。
まだ公的制度支援業務に抵抗感がある方は、
・申請代行(丸投げ)になってしまわないか不安
・申請が落ちた時に無駄足になる

と感じていられる方々が多くを占めていると思います。
しかし、
①そもそも申請「代行」はNGであり、申請サポート自体も”目的”ではなく”手段”である
②無駄足に感じている方が多いことを逆手にとる

と考え方を変えることこそが、理想的な公的制度支援業務の活用方法になります。

①に関しては、ついつい申請自体をゴールとされがちですが、
公的制度支援業務を本来業務の受託手段として捉えることがポイントです。
公的制度支援業務を通してお客様(会社)の中身を見ることが出来ますので、
その会社の課題や状況に合わせて本来業務の提案をする良い機会になります。
また、行政書士法人GOAL様は顧問業務の内容に、
公的資金制度の情報発信や融資・補助金申請等を追加することで、顧問契約料を約3倍にされています。

②に関しては、無駄足に感じて、公的制度支援業務に踏み入れていない方々が多くいらっしゃいますので、未だブルーオーシャンとなっております。
また、行政書士法人GOAL様のように、申請実績を残すことで、
アライアンスや紹介が生まれやすくなり、公的制度支援業務以外の売上増加にも繋がります。

以上、士業事務所が「コンサルティング」に踏み込めない理由と、
公的制度支援業務の活用方法についてお伝えさせていただきました。
昨今、会計事務所へ求められる能力が徐々に変化する中、少しでもご参考になれば幸いです。

公的制度支援業務に関して、詳しくお知りになりたい方は、いつでもお気軽にお申し付けください。
また、公的制度支援研究会では、実際に公的制度支援業務に取り組まれている事務所の方々が多く所属されています。
是非一度ご検討くださいませ。

公的制度支援研究会はコチラ

 

【執筆者:伊集院 啓】

業績アップ